そうだ、福島行こう Part3
2019/09/14-@ 福島県北塩原村〜福島市・磐梯吾妻レークライン〜磐梯吾妻スカイライン
 
1日目はこちら。
 
 おはようございます。現在時刻5:30。目覚ましで起床して、テントの中で少々ごろごろしてからテントの外に出てみると、湖面には薄っすらとした靄が漂っていた。
 それにしても、久しぶりにキャンプ場を使ったけど、やっぱり林道で寝るのと違って夜の安心感が段違いだったなー。テントの外の物音にいちいちビビらなくて済む(笑)。
 
 そして、昨日あれだけ重苦しく張りつめていた雲が嘘のように、空は綺麗に晴れ上がっていた。これは今日1日期待できそうだぜ!
 ササッと朝食を作ってテントを撤収し、早速今日最初の目的地に出発だ!
 
 キャンプ場から僅か7分ほどで、まずやって来たのは磐梯吾妻レークライン。ここまでのアクセスの良さも、あのキャンプ場を選んだ理由のひとつだった。
 
 お、ここにも中津川渓谷なんてあるのか(笑)。
 
 この磐梯吾妻レークライン、前回来たときは生憎の曇り空で、周囲の景色もはっきりと見えなかったこともあってあまりテンションも上らずに、ほとんど写真にも収めないまま走り抜けてしまっていた。今日のこの天気なら、あのとき見られなかった景色にも出会うことが出来そうだ!
 
 なんて思って走り出すと、さっそく雄大な山容が目に飛び込んできた!おおお、あれが磐梯山か!
 
 しばらく磐梯山を右手に走り続けていたのだが、広々と開けた地点から見えた景色があまりにも清々しくて、思わずUターンして停車。
 
 手前に見えているのは秋元湖かな。すごい、このレークラインも、晴れていればこんなに爽快な景色を見ることが出来る道だったんだな。
 
 更に進むと、大倉川2号橋というらしい橋に差し掛かった。
 
 橋の上から、その下を流れる川を見ると、砂防堰堤らしきもののなかに、階段状の構造物が見えた。
 
 初めあれが何のためのものか分からなかったのだが、帰宅後にツイッターで魚道だと教えていただいた。
  
 下流方面にも同様の魚道が作られているのが見えた。そして、これもツイッターで教えていただいたのだが、この大倉川は、平成元年の台風13号によって、ここに掛かっていた大倉川2号橋を押し流され、9名の死者、2名の行方不明者を出すという惨事に見舞われてしまったのだそうだ。
 参考:大倉川火山砂防事業の紹介(福島県のWebサイト)
 
 もちろん現地ではそんなことは知る由もなく、ただこの景色に見とれていたのだが、そんな悲しい過去を知った上でも、この雄大な自然の中にぽつんと人工的な直線の構造物がある、少々異質にも思えるこの景色に、やはりすごく惹かれてしまう。
 
 大倉川を通過して先へと進んでも、周囲には終始絶景が続き、こんな景色の中を走っていると次第に感覚も麻痺してきて(笑)、あまりシャッターを切ることも無く先を急いでしまった。いま思い返すとずいぶんと勿体無いことをした(笑)。
 
 磐梯吾妻レークラインを走り抜けて、続いてやって来たのは磐梯吾妻スカイライン。道の入り口のアーチからは、以前あった「磐梯吾妻道路」の看板が無くなっていた。かつて有料道路だったこの磐梯吾妻スカイライン、先程の磐梯吾妻レークラインと合わせて2013年に無料開放されたのだが、恐らくそのタイミングで取り外されたのだろう。
 
 そして、かつてその背後にあったドライブインの廃墟も、全て取り壊されすっかり更地になっていた。廃墟が無くなって寂しい、ってのも変な話だけど、なんかそんな感じがした。
 
 磐梯吾妻スカイラインも随所に展望台があるが、そのひとつ、国見台に停まってみた。青空に溶けていく山々の稜線のグラデーションが実に素晴らしい。
 
 あの真ん中にどーんと聳えている山は高森山か。磐梯山からもだいぶ離れてきたなあ。
 
 そうして少しずつ標高を上げていき、道路最高点を越えると現れるのは・・・。
 
 来たぞ!浄土平の絶景区間!
 
 この磐梯吾妻スカイラインも、前回訪れたときは生憎の曇り空だったのだが、今日はこれ以上無いくらいクリアに澄み渡った空が広がっている!しかも眼下には雲海が広がり、この異世界感を強調するのに一役買っている。なんという素晴らしい景色!
 
 見てくれ!この天空感!ここまで美しく晴れ渡った日に再訪することが出来て本当に良かった。最高だ!
 
 もちろん浄土平周辺の景色だって最高に素晴らしいぞ!
 
 この絶景を前に、行きすがる多くのライダーたちが、そこかしこで思い思いにシャッターを切っていた。そりゃ誰だってそうなるよ、うんうん(笑)。
 
 そういえば、前回ここに訪れたときはまだ有料道路だったのだが(バイクは1,150円だった)、今ではこんな絶景の道路を無料で走ることが出来るなんて、ホントありがてえぜ。
 
 浄土平を走りぬける前に、最後に全体を見渡せる地点で振り返る。
 
 それにしてもつくづく思うけど、よくこんな場所に道を通したと思う。きっと高度成長期だから成し得たことで、現在ではこういう道が開かれることはもうないんだろうなあ。
 
 磐梯吾妻スカイライン、とにかく最高としか言いようが無かった!
 さあ、ここを走り抜けたら、今回のツーリングのメインの目的地まではあと少しだ!
 
Aへ続く。