2020年林道走り納め
2020/12/29-A 東京都奥多摩町・林道峰谷線
 
@はこちら。
 
 小菅村を後にして奥多摩湖まで引き返し、久しぶりに林道峰谷線にやって来た。
 
 ここに来るのは約3年ぶりとなる。今日はもともとここに来ることは考えていなかったので、去年の台風の影響などでここが通れる状態かどうか来るまで分からなかったのだが・・・。
 
 起点にはA型バリケードが置かれているが、そこには「通行注意」と書かれている。つまり、通行は可能と言うこと!よっしゃ、行ったるかい!
 
 いま現在通行が可能と言うことは、恐らく去年の台風19号でもそれほど酷い被害は受けてなかったんだろうな。
 
 ・・・というか、さっきの小菅村の林道よりも見晴しはない、むしろ鬱蒼としているし、陽の照り具合もさっきから変わっているわけではないけど、なんだかすごく雰囲気は良いぞ。
 
 なんだろう、俺の中でじわじわとテンションが上がっているのを感じているぞ・・・!
 
 道の脇を流れる沢もとても美しい。岸の岩場に降り積もった落ち葉がまたいい雰囲気を醸しているじゃないか!
 
 そんな景色の中を進んでくると、荒々しく削られた法面から染み出た水が凍り付いてつららとなってる場所があった。
 
 いやあ、美しいなあ。今日も走っていてそれほど寒さは感じていなかったので、ここまで立派に育ったつららを見られたことはちょっと意外だった。でも、山の中はもうそういう時期なんだよなあ。
 
 そして、この岩場に凍りついた氷を見ると、岩場との隙間に流れる水の動きが見えている。これも事あるごとに言っていることなのだが、この水の流れが、まるでこの山の脈動のように見えて、この山自体がひとつの生命のように思えてとても好きなのだ。
 
 いやあ、良いものを見ることが出来た。なんだか楽しくなって来たぞ!
 
 そして周囲には、冬枯れた木々の枝がまるで毛細血管のように視界を覆い尽くしている。決して開放感があるわけではないが、この狭い谷の中が冬の気配に埋め尽くされている。そうだ、俺が今日求めていたものはこれだったんだ(笑)!
 
 そんな景色の中を走り、程なく終点に到着。ここで、奥のフェンスに見覚えのある看板が設置されていることに気づいた。
 
 ああっ!こ、これは今年の8月に長野で初めて捕獲したまといリスの『ミクロリス』看板ではないかッ!!
 
 前回ここに来たときは全く気づいていなかったけど、そうかそうか、こんなとこにも潜んでいやがったか!前回撮ったときは、アップで撮ったリスくんの写真が気持ちピンボケしてしまっていたので、今回無事にリベンジ完了だぜ!いやあ、嬉しくなっちゃうなあ(笑)。
 
 終点を引き返し、せっかく来たのでこの支線にも立ち寄って行こう。ここは確か・・・林道坊主線って言ったっけな。ここに入るのもいつ以来だろう、確か前回峰谷線に来たときは走っていなかったはずなので、もうかれこれ10年ぶりとかになるのかも知れない。
 
 ややガレ気味の道を上ってくると、前方に開けた視界が。おお・・・。
 
 おお、そうだ!すっかり忘れてたけど、この坊主線には、この開けた一角があったんだ!前に来たときもここでコーヒーにしたんだっけなあ、懐かしい。
 
 とりあえず戻ったらコーヒーでも飲むとして、一旦終点まで行ってみよう。ここから先はほとんど誰も訪れることもないのか、路上は落ち葉で覆い尽くされていた。
 
 こちらも当然のようにガレた路面の道を進んで行く。そういう場所では通過に必死なので、写真は結構落ち着いた地点なんだけど(笑)。
 
 しばらく進んでくると、斜面から崩れ落ちてきた土砂で路面が塞がれていた。
 
 が、そのすぐ先が道の終点だった。峰谷線との分岐から約800m、もうここは、今後もこの土砂は撤去されることは無いかもしれないなあ。
  
 終点から引き返し、さっきの広場まで戻って来た。帰る前にここでコーヒーでも飲んで行こう。
 
エンジンを止めると、ずっと沢の音が響いている。目を凝らすと、谷底を流れる水の流れが冬枯れた木々の合間から微かに見えていた。
 
 コーヒーを飲みながら向かいの山々を眺める。派手さは無いけど、いい景色だなあ。空の雲も、さっきまでよりもやや晴れてきたようにも見えるし、陽の向きによるのか空の青さも戻って来たようにも思える。奥多摩に戻ってくるまで若干モヤモヤした気持ちがあったのは否めないけど(そんなに大したことでもないんだけどね 笑)、ここに立ち寄って結果オーライだったな。去年は小菅村の林道でウキウキしてたくせに、陽射しひとつでこんなに気分が変わるなんて、我ながら勝手なもんだね(笑)。
 
 この峰谷線と坊主線を走ることが出来て、なんだかんだでいい走り納めになったんじゃないかな。今年は新型コロナの野郎のせいで大変な1年だったけど、林道ツーリングもそこそこ楽しめたんじゃないかと思う。
 ここを見てくださっている皆さんも、今年1年お付き合いいただきありがとうございました。また来年もよろしくお願いいたします。それでは良いお年を!