13年ぶりの田代山林道
2022/10/22-A 福島県南会津郡南会津町・田代山林道
 
@はこちら。
 
 林道をだいぶ下ってきたところで、1本の橋を渡ったが、そこからの景色を見て、あ、ここ前に来た時も飯にした場所だ、と思い出した。
 
 なので、道の脇にBAJAを停めて河原まで下りてきた。
 
 よし、今回もここで昼飯だ!沢の流れる音だけが聞こえる中でのラーメンタイムはやっぱり最高だ。
 
 ここでふと空を見上げると、先ほどまで真っ白だった空に、雲の切れ間から青空が見え始めていた。おおお、マジか!本当はこの後コーヒーも飲もうかと思ってたんだけど、それどころじゃなくなって慌てて荷物を片付けてBAJAの元へと急いだ。
 
 せめてこのくらい青空が覗いてくれれば御の字だ。頼む、この青空よ、次の目的地まで持ってくれ・・・!
 
 その先で、この林道へ来たら誰もが立ち止まるであろう堰堤に来た。ただ、あの堰堤の真正面では、立派なカメラを構えてガチ撮影しているライダーがいたので、その脇で斜めアングルで失礼します・・・(笑)。
 
 山肌を彩る紅葉も、先ほどまでとは比べ物にならないくらい鮮やかな発色を見せている。この状態で田代山を走らせてくれ・・・!
 
 しかし、先に白状すると、この日差しはこの時点がピークで、この後は再び空一面を真っ白な雲に覆われてしまうのであった・・・。
 
 そろそろダートも終わるという地点に、川俣桧枝岐林道の福島側の銘板がある。9年ぶりの川俣桧枝岐林道、生憎の空模様ではあったけど、以前と変わらずのロングダートが復活したのは嬉しい限りだ。幸い台風シーズンも終わっているし、あとは冬を何事もなく超えてくれれば、次は来年の新緑の時期に来てみるのもいいかもしれないな。
 
 一旦国道へ出て、次の目的とを目指して進んでいく。途中、トタンで覆われた小屋の壁に見えた看板が気になって停車。
 
 ケネディ電気・・・?何だろうと思ったけど、ツイッターで茨城にある電気屋さんと関係があるのでは、と教えていただいた。検索してみると、テレビで観たことのある物件が出てきた。なんでもこの店主が福島出身だとかで、もしかしたら本当にその店舗の前身の店の看板だったのかもしれない。
 
 それはそうと、この地点まではスマホのナビを使ってきた。そう、ここまでは・・・。
 ここから先で、以前来た時に通った林道を迂回する新道のトンネルがまだ開通前で、今日はそのトンネルを見に行こうと思い、ここから先はナビなくても大丈夫やろ、なんてナメた気持ちでいたところ・・・
 
 うん、この道を行けばよかったっけかな?
 
(違います!!!)
 
 で、その違う道を勘違いして進んでしまったがために、この先で再び元の国道に合流し、都合1時間ほどロスしてしまった。何やってんだか・・・以前、紙の地図をしっかりと調べて走っていた頃は、こんなことそうそうなかった気もするけど、朝の日光宇都宮道路への合流といい、今日は肝心なとこでヘマばっかしてるな・・・。
 
 で、そんなヘマをしつつもようやく県道350号栗山舘岩線に入った。しばらく進むと、やがて路面がダートに変わる。通称田代山林道だ。ここは現在栃木側区間が通行止めとなっているため、福島側区間だけの往復となる。
 川俣桧枝岐林道を走ったなら、その後はメジャーな路線ではこの田代山林道と林道七ヶ岳線が次のルートの候補になると思うが、俺のペースではどちらかひとつを選ぶことになると思う。それであれば、久しぶりの川俣桧枝岐林道を走った後ならば、たとえ福島側だけの往復となるとしても、ここはやはりこちらも久しぶりとなる田代山林道を選ぼう。
 ちなみにさきほど走ってきた川俣桧枝岐林道は9年ぶりだったが、こちらの田代山林道は、前回走ってからなんと13年ぶりとなる。前回訪れたときも紅葉の季節だったが、その時はまだ栃木へと通り抜けが可能だった。ただ、登山道があることもあって、こうして福島側は通行が可能なので、県境の峠まで行ったらコーヒーでも淹れて一息つこう。
 
 ダートの入り口ではまといリスがお出迎え。それじゃちょいと行ってきます!
 
 ダート序盤では、少しづつ黄色味を増してきた木々が出迎えてくれた。この先を進めば、この色合いもさらに深みを増していくだろう。
 
 ダート区間に入っても、序盤は断続的にアスファルトが現れる中を進むことになる。
 途中、小さな橋の上から見えた景色が目に留まって停車。
 
 黄色く染まった周囲の木々の葉と、その中を流れる透明度の高い沢がとても綺麗だ。こんな沢沿いでキャンプとかできたら最高だろうな。
 
 お、まといリス。このシャッポを被った鳥のキャラクターとの看板は以前も見たことあるけど、念のためと思って撮っておいたら、実はこの縦型のレイアウトは初めて見る物だった!やったぜ!あとでまといリス図鑑に追加しておきます!
 
 この田代山林道(正式には県道だけど)も、ダートとはいえ、登山者の車が頻繁に通るためか、普通乗用車でも問題なく通行できるようなフラットな状態となっている。
 
 周囲の景色も、少しずつその色合いを変えてきている。
 
 さらに標高を上げていくと、周囲が開けた区間に出た。
 
 ここは前回来た時も写真を撮っていた印象的な区間だが、向かいの山肌は今がピークといってもいいくらいに鮮やかな色彩に染まり切っている。
 
 先ほどの川俣桧枝岐林道では、晴れてさえいれば・・・と何度も思ったが、ここではこんな真っ白な空の下でも感動を覚えるほどの美しい色彩を放っている。

 ・・・ということは、これで晴れていればどれだけの感動を得られたことだろう(もういいよ!)。
 とにかく、あまりの景色の美しさに、しばらくここで何度もシャッターを切ってしまった。
 
 しかし、ここでそんなことをしていると、BAJAのタンクに水滴が・・・ぬおぅ!とうとう雨が降ってきやがった!よし、一旦急いで峠まで行くぞ!そこでコーヒーにするんだ!
 
 ・・・しかぁ〜し、その先で峠に至ることなく、田代山・帝釈山登山口まで来たところで唐突にバリケードによって道が封鎖されていた。そ、そうか、通行止めって、県境の峠まで行けるわけじゃあなかったのか・・・!
 
 確かに、ダート手前の舗装区間には「田代山登山口より先は通行止」との看板があったけどさ・・・。なんかすっかり、福島側が通れるなら峠まで行けると勝手に思い込んでたなあ・・・。
 
 ちなみに、その田代山・帝釈山登山口はこんな感じ。かなり雰囲気のいい登山口だけど、林道ツーリングしながらここへ登るとしたら、泊りがけじゃないと無理だな(笑)。
 
 そんなわけで、コーヒーも淹れられずにまたこの場所まで戻ってきた。幸い雨はあれ以上酷くはならなかったので、ここでもう少しだけ写真を撮って帰るとしよう。
 
 9年ぶりとなる川俣桧枝岐林道、そして13年ぶりとなる田代山林道を走ってきた。生憎の空模様の中、田代山林道は福島側区間だけのピストンではあったが、久しぶりとなる栃木〜福島超えのロングダートを走れたことにはとても満足できた。そして紅葉も、特に田代山林道は本当に美しくて、いい時期に来ることが出来たんじゃないかと思った。空模様が残念ではあったけど、こればかりは運だしなあー・・・。
 まあ、紅葉シーズン中にあと1回くらいは林道へ行けるかな?次こそは晴れた日の鮮やかな色彩の中を走れることを期待しよう!