カラマツの黄葉をまとう絶景林道へ
2024/10/27-① 長野県小諸市・湯の丸高峰林道
 
 どうもこんにちは。ナノレカワです。
 8月に訪れた小諸の湯の丸高峰林道だが、カラマツ林の中を抜けていくその道は、秋になると見事な黄葉の景色を見せるということは以前から知っていた。先日久しぶりに訪れたこともあって、今年こそはその景色を見たいと思っていたのだが、週間予報を見ていると、来週にかけてしばらくあまり芳しくない天気が続くようだった。でも、次第に予報が好転してきたので、今週末にワンチャンあるかもと思い、Xで湯の丸高峰を検索してみると、見事に黄葉した景色のポストを見かけた。うおお、マジか、もうそんな時期か!この絶好のタイミング、これは行くしかないだろう!ということでその翌日となる日曜日にさっそく出かけることにした。
 
 おはようございます。上信越道の小諸ICで下車し、さっそく林道へと向かいたいところだが、今日はその前にちょっと立ち寄りたいところがあってここにやってきた。
 
 農道のような細くうねった道を進み、その行き止まりとなる場所にやってきた。一体何を求めてここに来たかというと・・・。
 
 これだ!
 
 そう、鋼製スリットダムだ!ここは以前、まあもさんに教えてもらっていた場所で、次に小諸に行くときは立ち寄っていこうと思っていたのだが、こんなに早く見ることになるとは。
 形式的にはCBBO型のように見える。で、事前にストリートビューを見たところ、まだ建造直後だったようで地面もフラットな状態で、堰堤の近くまで容易く近づけそうではあったのだが、実際に来てみると足元は藪だらけで、近づくのもこれくらいが限度だった、こちら側から見る堤体には銘板なども見られず、堰堤の名称などは分からずじまいだった。もしかしたら向こう側にあるのかもしれないが、そっちに回り込むすべはなかった・・・。
 
 ともかく、目的としていたものを見られて満足し、集落の中を通る道を引き返していると、道沿いにあるものを見つけた。
 
 警鐘が備え付けられた消防信号板だが、だいぶ古い物らしく、「消防信」「消防」と、ところどころに旧字が使われている。鋼製スリットダムのついでにちょっとしたオマケも見られて、ちょっとホクホク気分でいよいよ林道へ向かう。
 
 チェリーパークラインを進み、車坂峠まであと僅かの地点までやって来た。いつも景色を眺めていく地点だが、今日は市街地もよく見渡せて、ドライブに来たおじさんも三脚を出してガチ撮影モードに入っちゃってるよ!
 
 そして、チェリーパークラインをここまで登ってくる途中ですでに見えていたのだが、道沿いのカラマツがもうこんなに鮮やかな発色を見せていた。今年は例年以上に暖かい日が続いていたので、木々の色付きも遅いんじゃないかなんて思っていたんだけど、季節の移り変わりが激しすぎて気持ちが追い付かんわ(笑)。
 
 そこから程なく車坂峠に到着。まさか前回からたったの2ヶ月スパンで再びここに訪れることになるとは自分でも意外だったな(笑)。さあ、ここを左折すればいよいよ念願の、秋真っ盛りの湯の丸高峰林道だ!
 
うおおおお!
素晴らしい!最高だ!

 
 これだ!これだよ!俺が見たかった景色は!
 僅か2カ月前の景色とは打って変わって、一面を橙色に覆われたこの景色の、なんと美しい事か!黄葉したカラマツも、太陽の光を受けてその色彩を最大限鮮やかに見せている。こんな景色に出迎えられて、チェリーパークラインで高まっていたテンションが、さらに一段ギアが上がった感じだ(笑)。
 元々今日の天気予報では、午前中に晴れ間が出るとは言っていたものの、正直ときおり雲の切れ間から陽が射せば御の字かなー、くらいに思っていた。それが、これほどの好天に恵まれるとは!
 
 この序盤のスキー場の敷地を抜ける区間は、道沿いの障害物がないおかげでこのように広々とした景色が広がっているのが特徴的だが、そこが一面の黄葉したカラマツに覆われている光景がこれほど感動的とは・・・!車坂峠から林道に入ってまだ少ししか進んでないのに、あまりの景色の見事さに見惚れてもう動けなくなってる・・・(笑)。
 
 高速を走っているときからかなり良い天気になってきていたので、俺が林道に着くまで待っていてくれよ、と逸る気持ちに押されながらここまで走ってきたが、この分ならまだしばらく天気は大丈夫そうだな。
 
 高峰温泉を過ぎるとこんどは南西方向に視界が開ける。この林道は、ほぼ稜線に近いところを通っているので、常に開放感がある中を進めるのが気持ちいい。
 
 橙色のカラマツの中を延びる極上のフラットダート。
 
 最高だ、最高すぎる・・・。
 
 ここ最近の天気予報を見ていて、今年はここの黄葉を見るチャンスはないかもな、なんて思いもしてたんだけど、やっぱり今日本当に来て良かった・・・。
 
 見てくださいよこの美しさ。俺、カラマツの黄葉って本当に好きなんですよね。
 
 気温もどの程度なのかよく分からずに来ちゃったけど、この日は冬ジャケの下にTシャツ+トレーナーで、暑くも寒くもなく快適だった。
 
 先へと進んでいくと次第に、遠目にも見えていた、荒々しい山肌に近づいていく。
 
 振り返ればこの迫力!穏やかな路面と、そこに似つかわしくない剥き出しの山肌、そして鮮やかな黄葉のカラマツ。全てが完璧に組み合わさっている・・・素晴らしすぎる!
 
 空にかかる薄雲が、秋の風情をより増しているようにも思える。
 
 このカーブも印象的なんだよねえ。黄葉したカラマツに囲まれたここの景色ついに見ることが出来て感無量だよ・・・!
 
 おっと!前からおじさんが歩いてきたぞ!落石に注意してくださいね!!!
 
 この湯の丸高峰林道、ダート区間の延長は4km程度しかないんだけど、こんなに素晴らしい景色を見せられてしまうと、ついつい停車してシャッターを切る回数が増えてしまうので、その僅かな距離を進むのにもとんでもなく時間がかかる(笑)。
 
 それでも、今日はこの林道に来ることを第一の目的としていたので、それで何ら構いやしないのだ(笑)。ずっと見たかった秋の湯の丸高峰林道のこの景色の中を、思うままにのんびりと走り抜けることの、何と贅沢なことか。
 
 そんなこんなで、ダート区間の終わりとなるゲート地点に到着。
 
 そして、ダートを抜けたインフォメーションセンターの駐車場の先が、今現在、舗装工事のため通行止めとなっている。
 
 期間は11月8日までで、もちろんこのことは事前に知ったうえでここに来ているので、今日はここから湯の丸高峰林道を引き返していく。
 
 とはいえ、通行止めのなかった前回も、一往復半してるんだけど(笑)。そのそもの距離もそれほど長くないうえ、こんなに素晴らしい景色の中を走れるので、片道だけで通り抜けちゃうのがなんだかもったいない気がしちゃうんだよね。
 
 遠くに見える、薄靄を纏って青味掛かった山々のシルエットにも見惚れてしまう・・・。
 
 さっきも撮った印象的なカーブでまたしても一枚。楽しい!楽しすぎる!
 
 黄葉のカラマツって、なんでこんなに綺麗なんだろう・・・。
 
 これ、車坂峠に向かってるのにわざわざBAJAの向きを戻して撮ってんの(笑)。で、その奥に見える禿げて土が剝き出しになった斜面なんだけど・・・。
 
 ここ、ズームすると結構な迫力を感じるよね!あそこに立ってみたいなあ、無理だけど(笑)。
 
 こういう鮮やかに色づいた秋の景色を見る度に思うことがある。
 
 こういった景色を見て感動を覚えるのって人間だけなのだろうか。山に棲む動物たちも、周囲の色彩の変化に何かしらの感情が沸くこともあったりするのだろうか?
 
 もちろん冷静に考えれば、自然の中で生死と隣り合わせで生きているような動物たちに、感動のような意識の生まれる余地があるかと言われれば、それはどうだろう・・・ともなるけれど、それでもついそんなことを考えてしまう。
 
 さあ、スキー場の区間まで戻ってきたけど・・・。
 
 もう1往復行くぜ!
 
 お!飛行機雲だ!なんでだろう、ツーリング中に飛行機雲を見ると嬉しくなるんだよね(笑)。
 
 普段は林道を2往復なんて、余程のことでもなければしないけど、今日はその「余程のこと」なのだ。
 
 この景色の中であれば、それも分かってもらえるだろう(笑)。
 
 再びゲート地点まで来た。ちょっと小腹も空いてるので、この湯の丸高峰の中でブランチにでもしたいなと思い、どこか良さげな路肩でもないか探しながら走ってたんだけど、さすがに乗用車の通行も多いこの林道で、なかなかそんな場所もないなあと思ってたら・・・。
 
 ちょうど登山道の入り口にベンチがあったので、ここで軽く腹に入れてくか!
 
 というわけで、本日1食目の山ラーでござんす!
 
 この橙色のカラマツ林を眺めながらの山ラー、なんて贅沢なひとときだ・・・。
 そんな至福の時間を過ごしていると、天気予報で予告されていたように、空に雲が広がり始めてきたようだ。
 
 でも、1年のうちのほんの僅かな紅葉の時期で、それほど芳しくなかった天気予報だったにも関わらず、あれだけの好天の中を2往復も出来たなんて、本当に最高のタイミングで来ることができたな。
 
 何度も通う林道の中には、天気との相性の良し悪しを感じる林道もあったりするんだけど、俺とこの湯の丸高峰林道とはなかなかに相性が良いのかもしれない、なんてな(笑)。
 
 俺、今日はここでミッションコンプリートでいいよもう、ってくらい大満足だった(笑)!ありがとう、湯の丸高峰林道!
 ただ、そんな満足感を感じても、まだ1本目の林道を走り終えただけなので、このまま次の目的地へと向かおう。
  
②へ続く。