秋色に染まる嬬恋村道と湯沢線
2024/10/27-② 長野県・嬬恋村道鳥居峠車坂線~林道湯沢線~毛無峠
 
①はこちら。
 
 湯の丸高峰林道を2往復して車坂峠に戻ってきた。今日はここから北方向に下って次の目的地へ向かう。
 
 車坂峠から2kmほど道なりに下ってくると、道が未舗装に変わる。ここが次の目的地、嬬恋村道鳥居峠車坂線だ。
 (ちなみに前方に写っている車は、バイクの人にこの先がずっとダートが続いていることを聞いたのか、引き返そうとしている最中のようだった 笑。)
 
 いままで湯の丸高峰林道に来たときは、車坂峠からビジターセンター方面に通り抜けて次の目的地へ向かっていたので、ここにこんな未舗装路があったことを知らなかったのだが、今回この周辺を調べていて、こんな道があることを知ったので、今日はどうせ湯の丸高峰も通り抜けできないこともあって通ってみることにした。
 
 路肩には、村道らしく嬬恋村のポールが立っている。
 
 途中には下方を見下ろせる場所もあるが、ここよりも低い位置に雲が浮かんでいた。
 
 そして、この道も周囲をカラマツに覆われ、黄葉した鮮やかな色彩で出迎えてくれた。
 
 路面も、ダートへの切り替わり付近こそ若干の洗堀があったものの(だから先ほどの車は引き返そうとしていたのだろう)、以降は湯の丸高峰にも負けないくらいの超絶フラットダートが続いている。
 
 そんな道が、この景色の中をずっと続いているなんて最高じゃないか!湯の丸高峰のような、稜線に近いが故の開放感こそないものの、鮮やかに色づいたカラマツに包み込まれる感覚は、湯の丸高峰にも決して劣るものではない。
 
 こうして佇んでいると、風に吹かれて雪のように舞い落ちるカラマツの葉が、さらさらと身体を撫でていく。もし、ここに初めて来たのがカラマツが黄葉する前の時期だったら、ファーストインプレッションは全く違ったものになっていただろうなあ。初めて訪れたのがこの時期本当に良かったと思う。
 
 カラマツの橙色と、斜面の熊笹の緑色との対比という、1年のうちのほんの僅かな期間にしか見られないこの景色がまた実に良いのよ・・・。
 
 山頂へと続くなだらかな斜面がカラマツの橙色の色彩に覆い尽くされている。なんて美しいんだ・・・。
 
 いやもう最高じゃねえか!どんな景色が見られるのかほぼ知らずにやって来たけど、ここまでの素晴らしさを味わえるなんて思ってもみなかったよ!
 
 車坂峠から進んでくると、終始下り勾配の道なんだけど、いまさらながらここも往復してみても良かったかもって思った。
 
 こんなに鮮やかなカラマツの中で、上りの景色も見ておけばよかったな・・・。
 
 そろそろこのダート路も終盤だと思うが、この周囲の木々はすでにその大半が落葉していた。
 
 やがて、ダートに入ってから7km弱の地点で路面が再びアスファルトに変わった。思いの外長かったダートだけど、すごく良い道だったな。ここもずっとこのままで、舗装しなくていいですからね(笑)。
 
 で、その後どこを走ろうかと思って、結局また林道湯沢線にやってきた。
 
 この湯沢線も、何度か訪れているわりには、いままで紅葉真っ盛りの時期に来たことがなかった。まあ、今日が紅葉真っ盛りなのかはまだ分からないが・・・。
 
 ダート区間の序盤は、さすがに紅葉にはまだまだ早いようだった。ちなみに、前回来たときに気になっていた洗堀は、あれからさらに水に流されたのか、角が取れてだいぶ走りやすくなっているように感じた。
 
 そして、先を進むと次第に周囲の色彩に変化がみられるようになってきた。この林道も峠に向けて標高を上げていくので、その道中での紅葉の色付きの変化が楽しみだ。
 
 そう思って閻魔橋までやってくると、前方に鮮やかに色づいた木々に覆われた山肌が現れた!
 
 赤や橙、黄色に緑と、様々な色が混じりあった複雑な色彩が、緑一色の季節とはまた違った深みを景色に与えている。この湯沢線はいま現在どれだけ紅葉が進んでいるのかは分からずにやってきたけど、これは素晴らしいな・・・。
 
 この周囲の開けた閻魔橋からこんな景色を見られるなんて、これはとても良いタイミングだったのでは?やはりこっちまで足を延ばして良かった・・・。
 
 美しい紅葉が見られたとなると、次に気になるのは毛無峠の天気だ。
 
 いまのところ、この周囲は辛うじて日差しが注いではいるが、元々午後からは曇りになるとの予報だし、なにより毛無峠の天気は変わりやすいからなあ。この先どうなるか・・・。
 
 周囲の紅葉を楽しみつつ、そんな逸る気持ちでちょっとだけ急ぎ足で峠へと向かう。
 
 先へと進むにつれて、空を覆う雲が増えてきた感じはある。
 
 今回は、いままでこの湯沢線に来た中では一番遅い時期で、少しずつ標高を上げていくと、植生によってはすでに落葉してるところもあったんだけど、ここから見た景色がまるで日本画のような美しさを感じて、シャッターを切った後もしばらく見惚れてしまった。
 
 そして後ろを振り返ると、峠方面からここまでの天気が噓のようにごっつい雲が流れてきているではないか!
 
 長野側はまだまだこれだけの天気を保っているのに、群馬側はいったいどうなっているんだ・・・?
 
 峠までだいぶ近づいてきたところにあるこの平場からは、いつもは毛無峠の様子がよく見えるのだが、今日はご覧の通り、すっぽりと雲に隠されてしまっている!
 
 ここに来ると必ず写真を撮る定点スポットでは、まだまだ予報に反して遠くまで見晴らすことが出来ている。湯沢線はまずまずの天気の中で走り切ることが出来そうで良かったけど・・・。
 
 湯沢線を走り切った。さあ、毛無峠へ向かおう。
 
 峠へ向けて進んでいると、カーブの奥から、先ほども見た県境からの雲が長野へと押し寄せている・・・。あの向こう側はどうなっているんだ・・・。
 (↑写真をタップすると無駄に拡大写真を開きます 笑。)
 
 さあ、2カ月ぶりの毛無峠だよ・・・。
 
 うはははは!群馬なんも見えねえ(笑)!
 もし、何年かぶりで訪れてコレだったらさすがに泣いちゃうけど、8月に来たときに結構いい天気の中でここからの景色を見られていたので、まあ余裕っすよ(笑)。
 
 前回来たときは、ここから破風岳に登って行ったんだけど、今日はさっそく店開きして、本日2食目の山ラーでござんす!
 
 で、ここから雲に覆われた群馬側を眺めながらラーメンを食ってたら、次第に雲が晴れてきた!
 
 というわけで、わざわざもういちどBAJAに跨って写真撮り直しにきた(笑)。
 
 ここからの、ここまで紅葉の進んだ山肌の広がる景色を見るのも初めてだけどすごく素敵だな。この時間になっても、まだ雲の切れ目から青空が覗いているのも嬉しい。
 
 まあ、8月にも来たばかりだけど、やっぱりここに来たら鉄塔も眺めていかないとな。
 
 ここからの、倒壊した鉄塔越しの紅葉の山肌。ちょっと良すぎじゃないですかね・・・。
 
 わ、いったんは貼れたと思っていた群馬側から、またしても雲が押し寄せてきた。雲に霞む鉄塔も、これはこれで雰囲気があって良いけど(笑)。
 
 これからの時間は天気も下り坂になっていくだろうし、そろそろ帰るとするかな。コンディションによってはこの後に万沢~秋鹿林道まで足を延ばそうかとも思ってたけど、予想される天気のこともあるし、なにより今日は気持ち的にはすでに大満足なのだ。
 
 初めて訪れた、紅葉の季節の湯の丸高峰林道と湯沢線。そして初めて走った嬬恋村道鳥居峠車坂線と、いろいろと初めての詰まった、充実したツーリングだった。天気も持ってくれて本当にありがとうな。
 今年はずっと暑かったせいか、各地の紅葉も見頃の見極めが難しい感じだけど、あともう一回くらいどこかに紅葉を見に行けるかな?