夏の林道ガッツリ走るぞ!
2019/08/10-@ 長野県上高井郡高山村・林道湯沢線〜毛無峠
 
 長かった今年の梅雨も明けて、先週は中津川林道に行ってきたわけだけど、せっかくの夏だし、もっとガッツリ林道を走りたい!ってことで、どこへ行こうか考えていた。目ぼしい林道を調べていると、ここ数年、調べる度にゲート閉鎖の状態だった長野県の林道湯沢線が、通行可能になっていることを知った。湯沢線も最後に走ったのはもう8年も前か。無事に通れれば毛無峠にも行きたい。というわけで、さっそく出発だ!
 
 暑くなる前に山に入ってしまおうと思い、関越道〜上信越道を走り継いで、一気に須坂長野東ICまでやってきた。世間的にはちょうどお盆休みの始まりだったが、特に大きな渋滞も無く無事到着。ここまで来れば目的地まではあと少しだ。
 
 県道112号線を通って、まずやって来たのは林道中日影線。まずはここを上って湯沢線に抜けて行こう。
 
 ・・・と思ったんだけど、何と立木伐採作業中とのことで通行止めとなっていた。期間的にはほんの1ヶ月なんだけど、そこに当たっちゃったかあ。まあ、通れないものは仕方ないし、ここはついでに通れればいいかなくらいに思っていたので、少し迂回して直接湯沢線に行こう。
 
 というわけで、中日影線の起点から僅か3分ほどの迂回で、湯沢線の入り口にやって来た。そういえばここから入るのは初めてなような・・・。
 
 っと、あれ?あんなところに湯沢線の起点標識が。ここが正式な起点なのか?
 (標識に記された総延長は17,395mとある。)
 
 起点の標識はあったものの、そこから普通にいくつかの曲がり角などもあり、道なりに進んでいくことが出来なかったので、まあだいだいこっちで合ってるだろ、くらいな感じでなんとなく進んでいく。それはそうと、ここから見える前方の山頂が雲に覆われているのが気になる・・・ここまではずっと良い天気だったのに。
 
 適当に目ぼしい道を選んで進んでくると、そのうち道はダートになり、見覚えのある橋と標識が現れた。
 
 ここにあるのも林道湯沢線の起点標識だ。そうそう、俺が知ってるのはこっちなんだよ。だから、さっき見た起点標識があるのが意外だったのだが、こちらには「延長:14,368m」と書かれている。恐らく、最初に見た標識からここまでの距離を差し引いた数値なのだろう。
 それと、改めてこの標識を見て気づいたんだけど、箱型の標識って珍しくない?
 
 2度目の起点標識を過ぎると道は一旦舗装路となる。この前日には、各地で局所的な大雨が降ったようだったが、そのせいなのだろうか、路面には沢のように水が流れていた。
 
 そんな水の流れ続ける舗装路を進んでくると、程なく路面はダートに変わる。いよいよここからが湯沢線の本番だぜ!
 
 前回の記録を見ると、舗装路を過ぎると砂利の多い路面に変わる、と書いてあり、実際その印象が強かったんだが、今回来て見ると、それほどには浮き砂利が多いような印象は無かった。
 
 ただ、こんな感じで路面に雨裂が出来ているところもあったので注意は必要だ。
 
 湯沢線といえば、後半に入って峠に近づいていく、視界の開けた区間が印象的だったが、前半の木々に囲まれた木洩れ日の射すこの区間もなかなか良い雰囲気だ。
 
 そんな道を進んでくると、程なく閻魔橋に到着。前回来たときに、この正面に見えていたコンクリートの法面工は、すっかり緑に覆い隠されていた。ってかそれよりも、あの前方の谷の上空を覆う雲がどうしても気になってしまう・・・。
 
 後方に広がる空はあんなに晴れているのに・・・。などとBAJAを降りて写真を撮っているけど、この閻魔橋、恐ろしいほど高い位置を渡っていて、高所恐怖症のナノレカワはこんなところでのんびりするなんて無理!さっさと進もう・・・。
 
 ここでも途上を水が流れていたけど、こういう綺麗な水が沢のように流れているところは結構好きなんだ。
 
 ふと前方が開けた場所があったが、やっぱり山の上は曇ってる・・・。
 
 路肩にはこんな大きな岩も転がってる。走っている最中にこんなのが落ちてこないことを祈るのみだ・・・。
 
 陽射しに照らされ、力強い緑に輝く木々のトンネルを抜ける。真夏の林道を駆け抜ける喜びを全身で浴びながら進んでいく。
 
 おおっ!蛇行する道の脇に生える、うねった枝を伸ばす木々。ここ、すごく良い雰囲気じゃないか!湯沢線は、峠付近の景色の良さはもちろんあったが、他には砂利深い道と言う記憶ばかりが強かったんだけど、改めて久しぶりに走ってみると、今まで抜け落ちていた印象が上書きされていくようでとても楽しい。
 
 徐々に標高を上げて行くが、道の外に見える山の上は、相変わらず雲が覆い尽くしている。毛無峠に着くまでに、少しでもあの雲が晴れてくれれば良いが・・・。
 
 見上げる方向によってはこんなに爽快な青空が広がってはいるんだけど。峠を境に天気がはっきりと分かれているようだ。
 
 その青空の写真を撮った地点は、進行方向に対して後方に毛無峠が位置しているのだが・・・。
 
 おっ・・・!
 
 おおおおお!峠の鉄塔が見えてきたぞ!テンション上がってきた!さあ、行くぞ!
 
 まあ、これから向かうあの空模様じゃ、峠で雨に降られなければ御の字ってとこかな。
 
 峠に近づいてきた辺りで、地質がこの前後と異なっているように見える場所があった。この地点だけいやに荒涼とした不雰囲気を感じる。
 
 さらに峠へと近づいていく。後ろを振り返ると、山の上に連なる雲の向こうに、晴れ渡った青空が見えている。
 
 そして、路肩の開けた地点からは、雲の隙間から射す日光に照らされた、麓に向けて続く山肌がくっきりと見えている。おお、この雲の多さも、山肌を照らす陽の光とその向こうの青空のおかげで、かなり素敵な眺めになっている。この山岳林道の趣き、最高じゃないか!
 
 それに、先程から心配だったこの雲の多さも、ここに来るまでにだいぶ流れていったのか、峠付近の天候も回復に向かっているようだ。なんて美しい景色だ・・・。
 
 そして、ここからすでに目と鼻の先に見えている毛無峠も、雲の切れ間から指す光に照らされている様子が見えている!これはラッキーかも知れん!
 
 そうこうしているうちに、8年振りとなる湯沢線も終点に到着し、県道112号線へと接続した。さあ、行くぞ!
 
 おおお・・・!
 
 湯沢線を抜けて程なく、毛無峠に到着。ここへ来るのも、前回湯沢線を走ったときと同じく8年振りとなるが、鉄塔の立ち並ぶこの景色が深く胸に焼き付いているせいか、この場に立つとそれだけの時間を感じることは無かった。
 
 長野県側はだいぶ青空が広がっているが、峠を挟んだ群馬県側の空は、そのほぼ一面を雲に覆われてしまっている。それでも、雲の流れを見る限り、これでも空模様は好転してきているのだろう。
 
 それじゃ、県境まで行ってみよう。
 
やはりここまで来たら、この看板の前で記念撮影をしていかないと。そういえば、「群馬県」の看板が、9年前に撮ったものよりもだいぶ文字がかすれてしまっているが、このペースで風化が進むと、あと数年で文字が読めなくなってしまうのでは、という心配も・・・。もしそうなると、新しい看板が立てられたりするのかな?
 
 さて、それじゃあ鉄塔のとこまで戻って少しゆっくりしようか。
 
 県境のチェーンゲート前で写真を撮ったりしているうちに、この上空も晴れ間が出てきたようだ。真夏の毛無峠、素晴らしい。
 
 振り返れば破風岳が聳えている。破風岳もいちど上ってみたいんだよなあ。山頂まで1時間掛からないくらいみたいだし。
 
 それに、鉱山跡地にも久しぶりに下ってみたいし。今日はまだこの後の予定があるから今日は行かないけど、次は毛無峠でゆっくりするためだけに来るのもいいかも知れない。秋頃になったらまた来ようかな。
 
 そんなここからの景色を眺めながら、今日はここでお昼にします。
 
 飯を済ませ、ここに来たら恒例の、この鉄塔の写真を撮っていこうと思い斜面を登って来た。かつてこの地で営まれていた硫黄鉱山集落を、閉山となった今も静かに見守るように立ち続けるこの鉄塔群が大好きなのだ。
 
 今回ここに載せ切れなかった写真も、次回の更新でPHOTOSの方に載せると思うので、良かったら見ていってください。
 
 さあ、そろそろ次の目的地へ向かうとしよう。毛無峠、本当に何度来ても良い場所だった。先程も言ったが、次は間を空けずに、秋頃にでも来れたら良いと思う。
 
 毛無峠、また来る日まで。
 
 次の目的地は、実走としては10年ぶりとなる、群馬県の万沢林道と秋鹿大影林道だ!
 
Aへ続く。