@はこちら。
Aはこちら。
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林道桧沢線を抜けて、そこから西側へ3kmほど移動して次の林道を目指す。その林道は、ツーリングマップルによると通行止めの可能性もあるらしいが、果たして・・・。
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あー、やっぱり駄目だったかぁ。ここはビングシ林道というらしく、入口に立つ看板から、国有林林道であることが分かる。さらにこの先で接続するビングシ寒風沢林道と合わせると、合計で17kmほどのダートを走れるらしいのだが、さすがにこれを超えて進むのは気が引ける・・・。
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それはそれとして、ここまで続いていたセンターラインのある舗装路が、突然車1台分の幅員の未舗装路に切り替わるこの光景は嫌いじゃないぞ。
さて、通れないものは仕方ない。ここで写真を何枚か撮って引き返すことにした。
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その ビングシ林道の起点からほんの少し引き返した地点で、1本の未舗装路が分岐している。
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ここ、先ほどビングシ林道へ向かうときにも気づいていたのだが、この道はツーリングマップルにダート林道を示す破線が書かれておらず、元々はビングシ林道を走り抜けるつもりだったので全くのノーマークだった。ただ、今ここから次の目的地へ向かうには、この道を抜けていくのが一番の近道らしい。
青看には「最上町→」と書かれ、冬季期間は閉鎖されるとの看板もあるが、その後ろにあるひときわ大きな看板は塗料がすべて剥がれ落ちたのか、何が書かれていたのは判別が出来ない。
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とりあえず抜けられるのは間違いなさそうなので、ここを通って一旦国道方面を目指すとしよう。
そう思って走り始めて早々に、道の外に雄大な景色が見えてきた。
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おお、なかなかの眺めじゃないか。あの奥の山の上に掛かる雲もいいアクセントになっている。ちなみに、ここからだとチラッとしか見えていないけど、手前の谷部分には螢泉湖(けいせんこ)という岩堂沢ダムの貯水湖もあるそうだ。
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少しずつ傾き始めた陽に照らされてゆっくりと進んでいく。そうしながら、遠くまで広がる空を見張らせるのが本当に気持ちがいい。
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ここからも少しだけ螢泉湖が見えているが、その奥の山肌に雲の影が落ちている眺めも堪らんねえ。
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道は次第に森に包まれる区間に入っていった。斜めから差す夕刻の光が、木々の緑を鮮やかに輝かせ、路上に幹の影を落とす。美しさに思わずため息が出るよ・・・。
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路面はずっとフラットで走りやすいし、予定外で走ってきたけど、すごくいい林道じゃないか。・・・ってか、林道じゃないんだよな、多分・・・。
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そんな未舗装路を4kmほど進んできたところで、唐突にこの道の正体を記した看板が立っていた。
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一般県道最上小野田線・・・ああ!ここ、県道だったのか!しかも、この地点を境に山形県に入るようだ。
確かに、ツーリングマップルにダート林道を示す破線は書かれてはいなかったけど、後からよく見たら「ダート区間」ありとの表記はされていた。しかも、この近くには他にもダート区間のある県道があったらしい・・・。今回、宮城に来るのも急遽決めて、ろくに準備もしないまま林道を走ることだけを考えて飛び出して来ちゃったけど、実に惜しいことをしたぜ。この辺りはまたいずれ走りに来るかあ。
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ダートとはいえ県道だったということで、これだけフラットな路面が保たれていることにも納得がいったが、そんな道沿いには、分岐がある場所には県道の本線を示すこんな看板が立っている場所があった。
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とは言っても、間違ってこんな道に入っていく人もいないと思うけどなあ(笑)。
(・・・と思ったけど、普段ダートを走らない人にとっては、本線の砂利道もこんな草ボーボーの路面も、大した違いには見えないのかな、なんて思ったり・・・。)
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その看板のすぐ先で、路面がアスファルトに変わった。これでダート区間が終わりか。
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でも、道は再び未舗装になり、断続的に何度か舗装と未舗装を繰り返した。
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その後、周囲の開けた長閑な里山っぽい景色の中に伸びる舗装路に出て、本当にダート区間が終わった。夕暮れの日差しに包まれたこの景色がなんだか心地よくて、思わずBAJAを停めて写真を撮った。
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そんな道を走り続けていると、本当に突然、道が2車線分の幅を持った綺麗な舗装路に変わった。さっき見たビングシ林道の起点のような切り替わりだが、これなら県道と言われても理解はできる(笑)。しかし今後、いま通ってきたダート区間がこんな幅員の道に整備されることはあるのだろうか。出来ることならいつまでも現状のままでいて欲しいとは思うけど・・・。
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次の林道へ向けて国道を走行中(写真奥の道)、そこから分岐する砂利道の奥に小さな踏切が見えたので思わず寄り道。
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その踏切がこれだ。遮断機の無い小さな踏切で、第2笹森踏切というらしい。
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その先は、山の中に吸い込まれるように未舗装路が続いていた。時間も押す中、次の林道へ急ぎたかったのでこの奥には進まずに引き返してしまったのだが、今になってこの先がどうなっていたのか気になってるんだよなあ。もうちょっとだけ進んでみても良かったかな・・・。
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ちなみにこれは、この踏切に掲げられていた電車のイラストの看板。これが何を言いたいのかちょっとよく分からないけど、とりあえずかわいい。
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というわけで、県道最上小野田線から結構な距離を走ってきたが、やっと次の目的地に到着。
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ツーリングマップルには「片山地獄林道」と記されている道だが、入口には「片山地獄 鬼首地熱発電所」と書かれた看板が立ち、他には林道の標識のようなものは見当たらない。
そして、この看板の上にはこけしが鎮座している。さすが宮城だぜ(笑)。
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分岐からの舗装路を700mほど進んだところで、路面が未舗装に切り替わった。
道の脇に「警笛鳴らせ」の標識が立っているが、その下にもう一つ小さな看板が付いている。
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電源開発(株)・・・あ、J-POWERのことか。この先の鬼首地熱発電所に関係してるのかな、と思ったら、やはり発電所はJ-POWERが管理運営をしているらしい。
で、これを見て、さっき林道の標識がないことが気になってはいたが、もしかしたらこの道は、正式には民有林林道などの類ではないのかもしれないな、なんてちょっと思った。
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まあ、仮にそうだったとしても、それなりに距離のある、山の中を伸びるダートが走れるなら何でも構わないけどね(笑)。
現在時刻は既に18時をまわり、周囲もだいぶ薄暗くなって、BAJAのライトの光が景色の中にくっきりと浮かび上がるようになってきた。
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序盤の鬱蒼とした区間を抜けて、突然周囲の景色が開けた区間に出た。おお!全く予想していなかったけど、すごく爽快な景色だ!
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だいぶ陽も傾き、路上はすっかり山の影の中になってしまっているが、空に浮かぶ、夕日を受けて輝く雲が、周囲の景色との鮮やかなコントラストを描き出している。
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写真ではこれっぽっちも上手く撮れなかったのだが、この開けた景色の解放感が本当に気持ちよくて、こんなとき、この景色をそっくりそのまま持って帰りたいって切に思うわ(笑)。
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もう陽も沈みかけの時間になってしまって、昼間にここからの景色を見てみたかったという思いもあるけど、これはこれで良かったんじゃないかなって思える美しい夕暮れだ。
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今日いちにちの暑さでだいぶ体力は削がれた感じがするけど、それでも今日の最後にこんなに素晴らしい景色を見ることが出来て本当に良かった。俺は初めて走る林道のことをあまり調べずに出かけるんだけど、それはこういう思いがけずに現れる景色を見たときの感動がより強く感じられるからなんだよね。
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そんな見晴らし区間を超えて、道は再び木々の中に入る。
暗さのせいで盛大にブレてしまったが、道の脇にあったものが気になって停車。
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恐らく、この道を拓くときに削ったと思われる岩の表面に纏わりつくように、1本の木が伸びている。この姿がなぜか印象的だった。
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そういえば、さっき上から下りてくる1台の乗用車とすれ違ったけど、あれはこの先の発電所の施設で働いてる人だったのかな?
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こちらもブレてしまったが、広葉樹に囲まれた道の脇には清涼な沢も流れている。こんな道が通勤経路だなんて羨ましいぞ(笑)。
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途中には、立ち枯れた木が並んでいる場所もあった。これがこの一帯で発生する火山性ガスや温泉などの影響によるものと思うのは考えすぎかな?
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やがて、起点から約8kmほどを経て舗装路に接続する地点に出た(ちなみに写真手前を横切る道は、県道岩入一迫線)。
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そして、今走ってきた道を90度折れて進むこの道の先に、鬼首地熱発電所があるようだが、その発電所は現在設備更新工事のため運転停止中で、2023年に運転再開の予定となっているようだ。それに、もうだいぶ薄暗くなってきていたので、この先へは進まずにここで引き返したのだが、この先には発電所の展示館なんてのもあったらしいので、また改めて行ってみたいな。
ってかさ、初めて見る景色の感動を味わいたいから林道についてはよく調べない、とは言ったけど、その周囲に何があるかくらいは調べてもいいんじゃないのか俺・・・(笑)。
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さあ、そろそろ引き返すか。もういちどこの片山地獄林道を下ってキャンプ場へ戻ろう。
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さっきも通ってきた区間だけど、改めて停車してここからの景色に見惚れてしまった。
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やっぱり、この時間帯だからこその空の色合いや空気感も良かったのかもしれないな。なんだかんだで結果オーライな一日だったぜ。
この後の森の中の区間は完全に夜だったけど(笑)。
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キャンプ場へ戻ってきた。今日は一日、どれも初めて走る林道ばかりでとても楽しかったけど、暑さもあってめちゃめちゃ疲れたわー。
周囲はと言えば、100mほど先にテントがひとつ増えたくらいで、この辺りは思った通りこれ以上人は増えていなかった。結果、この奥にある炊事場も今日は俺専用になり、誰にも気兼ねしないで過ごせるし、ソーシャルディスタンスもバッチリだぜ。
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明日はここから南下して、前回訪れたエリアの林道を中心にまわる予定だ。明日に備えて、さっさと飯食って寝るとするか。オヤスミナサイ。
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2日目に続く。
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