日の出町のマイナー林道探訪
2022/03/13-@ 東京都日の出町の林道・その1
 
 昨年末に林道勝峰山線を訪れたときに、終点の広場に貼られた1枚の地図を見かけた。そこには「日の出町の林道」と書かれ、その見出し通り、日の出町に開設された林道が地図上に記されていた。それを見て、年が明けたら行ってみようと思っていたのを思い出し、さっそくそれらの林道を巡ってみることにした。それと併せて、今日巡るエリアにほど近い場所に、狼信仰の神社があるらしいので途中で立ち寄ってみよう。
 (ちなみに、日の出町の中でも過去に訪れたことのある林道や、明らかに現在通行止めであることが分かっている林道は今回除外した。)
 
 まず初めにやってきたのは、都道251号線から分岐する林道滝の沢線
 
 起点から100m程で未舗装の路面に変わると、その先はいかにもマイナー林道といった雰囲気の景色に変わるが、斜面を削りっぱなしの道ではなく、しっかりと谷側に擁壁が造られていた。
 
 そんな道を2〜300mも進んでくると、突然路面の中央に、道路の進行方向に沿って排水溝が伸びている区間に出た。おお?何だこれは!普通、こういうものは道を横断するように造られるものだと思うけど、こんなの初めて見たぞ!?ちょっと面白いと思って蓋の上にBAJAを停めてみたけど、ちょっと怖くもあった(笑)。
 
 その区間はほんの数十mで終わり、そのまま車道の終点となったが、その先には歩道が続いているようだ。
 
 なるほど、この先には不動尊があって、祭礼なども行われているようだ。
 とりあえず、初めて見る林道上の光景を見ることが出来て、初っ端からちょっとテンション上がった(笑)。
 
 続いては、滝の沢線から200m程離れた場所にある林道高指入線。上の写真では正面にトラバーで閉じられた道が見えているが、林道はそちらではなく、右手に延びる未舗装路のようだ。幸いこっちは解放されているようだ。さっそく行ってみよう。
 
 ・・・と思ったものの、起点から100mもしないうちに路上に渡されたチェーンによってそれ以上進めなくなっていた。まあ、こんな林道もあるだろうことは想定内ではあったけどね・・・。
 
 さあ、気を取り直して次の林道だ。都道251号線を少し南に下り、林道桧山路線へ。
 
 しかし、残念ながらここも起点から通行止めとなっていた。
 
 ただ、ここは起点の手前の100m程にも未舗装路があって、そこの里山的な風情がとても良かった。
 
 続いて、桧山路線から10分ほど走り、平井地区にある林道文化の森線へ。ここには全体を錆に覆われた林道の標柱が経っているのだが、ここがどんな景色になっているかというと・・・。
 
 こうだ。
 「え、林道どこ?」って思うでしょ?俺も最初はそう思った。一応この地点からは、林道の標柱の両脇に1本ずつ路が延びてはいるのだが・・・。
 
 まず左手の道はというと、東京都水道局管理の文化の森給水所の敷地となっていて、入口から門が施錠されていて一般者は立ち入ることができない。これは、当初林道として開設された道がその後に給水所の敷地として転用されたのかな、ともちょっと思ったんだけど・・・。
 
 もう一方がこちらの道で、入口には「日米首脳会談記念碑入口」と書かれた看板が立ち、路上には車止めポールが設置されている。初め、こちらの道が歩道に見えたので、先ほどの給水所の道の推測をしてみたのだけれど、良く見ればちゃんと車道規格で造られた道のようだ。恐らくこちらが文化の森線だろう。見ての通り車両での進入はできないので、歩いて進んでみよう。
 
 緩やかな坂で給水所の敷地を巻き込むように延びる道にはガードレールが設置されている。やはりこちらが文化の森線で間違いなさそうだ。
 
 その先で、右手の斜面の下に未舗装路が延びているのが見えた。ん?この道がこの先であんなに一気に下っていくのか?
 
 しかし実際は、今いる道から分岐する道だったようだ。ここは戻りに立ち寄ってみるとしよう。
 
 その分岐のすぐ先で、道が行き止まりで終わっているように見える場所に着いたが・・・。
 
 よく見ると、そこからほぼ180度折り返すようにさらに道が続いていた。恐らく車道としての林道はこの地点で終わりだと思うが、そういえば入口に書かれていた「日米首脳会談記念碑」がまだ現れていないし、きっとこの先にあるんだろう。せっかくならそれも見ていこう。
 
 そう思いながら坂道を上り始めると、すぐにそれらしいものが見えてきた・・・。
 
 うお、これかあ!なんでもこれは、昭和58年に当時のアメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガンと、同じく当時の中曽根康弘総理大臣によって、ここ日の出町で行われた「ロン・ヤス会談」を記念して作られたものらしい。とりあえず会談の場所はここではなく日の出山荘だったようだが、何故碑がここに建てられたのだろう?
 ま、それはともかく実に昭和の味わいに溢れた造形のレリーフだな。お子たちの顔が怖ぇーんです・・・。
 
 そして、舗装はここで終わっているが、この奥にも道が続いているようで、ここからは給水所の建物を真後ろから見られるようになっている(とはいえ、どこから見ても同じ見た目だけど・・・)。
 
 それにしても実に特徴的なデザインだな。ここから見ると秘密基地感が凄いというか、この見えていえる部分が巨大ロボットの頭部で、地下に身体が埋まっていて、非常時にはここから飛び立っていくんだろうな、なんてことをおじさんは考えてしまうよ・・・。
 
 そして、さらにこの先にも給水所の脇を下るように歩道が続いていたが、さすがにここを下るのは止めておいた・・・。
 
 さあ、それじゃあ先ほど見かけたこの未舗装路を下ってみよう。これは文化の森線の支線として造られた道なのかな?
 
 その道は、100mと進まないうちに立ち入りを規制されていた。道の脇にはなにやら看板が設置されているが・・・。
 
 アーチェリー場??まさかこの先を進むといつ矢が飛んでくるかも分からないから止めて置け、ってことッスか??まあ、そう思ったら入る気もしなくなるよね・・・。
 ただ、この道自体はそのアーチェリー場のために造られた、って感じでもなさそうではあるけどなあ、本当のところは知る由もないけど・・・。
 
 文化の森線を引き返し、続いてやってきたのは林道ミカン沢線。ただ、こちらは入口からチェーンゲートで閉鎖されている。
 
 歩いてその先を覗いてみると、滑りやすそうな土がむき出しの路面が続いていた。ちなみにこの林道は完抜けしているようだが、反対側もチェーンゲートがあるようだ。
 
 さあ、このあとは本日のもう一つの目的、ここからほど近いあきる野市にある、狼信仰の神社へ行ってみよう。
 
 (「神社とか興味ないよ!」って人はBへ飛んでね 笑)
 
Aへ続く。