前々回の中津川、前回の栗原川と続けて、BAJA君と紅葉の林道ツーリングを満喫してきた。あとは、そうだな・・・久しぶりに自転車か歩きで林道を辿るのも楽しそうだ。
そんなことを考えていた矢先、こちらのBBSでまあもさんが「時間があれば東谷林道にでも行ってみようと思っている」と書き込んでいたのを見て、それじゃあ一緒に行きましょう、ということになった。東谷林道は、俺も以前からこの季節に再訪したいと思っていたのだ。
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当日、道の駅あらかわで待ち合わせ。まあもさんとは2月の飯能アルプス以来っすね。ここから一気に奥秩父へと向かう。
予報によると、今日の天気は曇り時々晴れ(だったかな?)。ただ、ここへ到着するころにはかなり青空も広がってきていた。このまま一日この天気を持たせてくれるといいんだけど。
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R140を進み、大達原隧道の手前で大血川地区へと入る。林道大血川線の起点を過ぎ、大血川渓流観光釣場を越えてすぐに、左手に分岐する道が現れる。それが・・・。
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前回訪れて以来約2年振りとなるこの東谷林道、いつか紅葉の時期に来たいと常々思っていた。前回は自転車を持ち込んだが、今日は徒歩で登って行くので、林道だけでなく、途中で登山道などにも分け入ってのんびりと歩いて行くとしよう。
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ゲートを越えるとすぐに「リスのまとい」のリス君がお出迎え。それじゃ行ってきます!
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ゲートを越えて歩き出すと、日陰ということもあるのだろうが、いきなり寒々しい景色が広がっている。あれ、この辺りはもう紅葉が終わっちゃったのかな?
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ただ、谷合から見える景色は、ここより高い位置でも場所によってはまだまだ色とりどりの山肌を見せている。どうやら道沿いの植生にもよるのかな。
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この東谷林道の中でも印象的な切り通しを越える。ところどころに混じる紅葉がいい感じ。
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その先を少し進むと、ケンカ平歩道へと至る分岐が現れた。ただ、ここはまだこのまま林道を進んでいく。
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ふと目の前の視界が開け、沢沿いの景色が良く見える地点に出た。
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紅、黄、緑と、様々な色の混じり合った木々が沢を囲っている。川岸に積もった落ち葉がまたいいアクセントになっていて、この季節ならではの鮮やかな山の景色を描き出している。これは素晴らしいな!
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それにしても・・・前回来た時は自転車の押し歩きだったので、この辺りで既にヒーコラ言ってた記憶があるんだが、ただの徒歩になるとこんなにも楽になるものか(笑)。まあ、自転車があればそれはそれで楽しいんだけどね。
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ふと見上げると、岩肌の上に広がる橙の葉がとても綺麗で思わず撮影。まあもさんもやはりこの場所を撮影していたが・・・。
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うはははは!まあもさん何やってんの!さすが、いいアングルの為なら姿勢など厭わないぜ!ってところか。まあ、俺も人のことは言えないんだけどね・・・。
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逆光に霞む谷に、限りなく透明度の高い水が流れていく。うーん、実に美しい景色だ。
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対岸には、先ほど分岐したケンカ平歩道が見えている。あそこは後で辿ってみるとしよう。
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しばらく進むと、前方にこの先が工事中であることを知らせる看板が見えてきた。
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その工事の地点までやって来た。この先には源兵衛橋という橋が掛っていたのだが、前回来た時既に老朽化の為通行禁止になっていた。現在はその橋の架け替え工事をしているようだ。
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今日は土曜日だからもしかして普通に工事をしているかも・・・と思って奥を覗いてみると、やはり作業の真っ最中だった。ご苦労様です。
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看板によれば、工期は来年の3月いっぱいらしい。工事が終わって新しい橋が掛った頃にもう一度来てみようかな。
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という訳で、工事地点から少し下がって、対岸の遊歩道へと迂回する。
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トラロープを伝って滑りやすい斜面を下りていく。ズルッと行かないように気を付けてね・・・。
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この場所は元々ちゃんと歩道として用意された道ではないようで、川の中に転がる石を飛び越えて対岸へと渡って行くが、その途中から観る景色がこちら。うおおおお、これは実に素晴らしい!こんなところで腰掛けてコーヒーでも淹れたら最高だな!
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川を渡って歩道へと上がって来た。周囲が少し開けた場所に出たが、まあもさんによると、どうやらここがケンカ平らしい。静まり返った平場の中に、巨岩と杉の幹が聳えている。ここもまた実に美しい景色だ。
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周囲の岩原や地表には、至る所に様々な苔が生えている。こういった苔を眺めながらのんびり歩きのもまた実に楽しい。
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ふと木々の隙間から、工事中の源兵衛橋の様子が見えた。なるほど、路面を切り崩して橋台からしっかりと造り直しているんだな。新しい橋はどんな橋になるのか楽しみだ。
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遊歩道に積もる落ち葉をさくさくと踏み締めながら歩いて行く。やはりこういった、人だけが歩くために造られた道を往くのは、林道歩きとは全く違う良さがあるな。
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これは切り通しなのか?日に陰った岩に挟まれた道の先に、斑に色付いた山が見えている。ああ、こういう景色を観られるから山歩きも楽しいんだよなあ。
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林道へ戻っても、周囲は鮮やかな紅葉に包まれ、どこを切り取っても美しい景色が続いている。
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左手に分岐が見えているが、この先は10m程ですぐに途切れている。単にこの奥の植林地へと至るアクセス路なのだろう。
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路面がコンクリート舗装となった急坂を上っていると、その先に一つの小屋が見えてくる。
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小屋の下から単線軌道が延びていることで分かる通り、これは林業用モノレールの格納小屋だ。
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扉の隙間から中を覗いてみたが、格納されているのは乗用モノレールのようだ。
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そして、このレールの先は、斜面を下って川を渡っている。前回はこの先が気になりつつも素通りしてしまったのだが、今日はこの先を見に行ってみよう。
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そして、このモノレールがどうやって川を渡っているかというと、このようにモノレール専用プレートガーダー橋が造られているのだ!激シヴ!最高!!
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なお、レールの脇には、ちゃんと人も渡れるように通路が造られている。
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ただ、モノレールを支える鋼板とは異なり、歩道のほうは丸太製です・・・まあ、人が渡る分には全く問題ないだろうけどさ(笑)。
ちなみに、このレールの脇に波状の突起が付いた駆動方式はピニオンラック式(pdf:「乗用モノレールの活用」)というようだ。
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その橋を渡って対岸へとやって来た。この先レールは下流側の斜面を登っていっているが、我々は更に上流側へと進んでみよう。
・・・つうかさ、こんなモノレールで林間を登って行ったら絶対楽しいに決まってるじゃんかよお!ああ、一度乗ってみたい(笑)。
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やはりレールから外れたこちら側には明確な目的地も無いのか、徐々に踏み跡も不明瞭になってきた。ただ、周囲に広がる紅葉の景色は、目を見張るほどに素晴らしい。
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何とか踏み跡らしきルートを辿ってくると、偶然なのか意図的なのか、小さな切り通しのような間に岩がある場所に出た。ここを無理矢理越えてみたのだが、その先でいよいよ道は消えてしまった。
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周囲を見回してみても、対岸に渡れそうな場所も無い。仕方ない、さっきの橋の地点まで戻るとしましょうか・・・。
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林道へと戻り、更に先へと進む。それにしても、ここへ来た時はまだ晴れ間もあったのに、だいぶ曇ってきちゃったな。
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お、あの一画だけ植林された杉林で緑色になってるぞ。周囲の紅葉との対比がちょっと面白いな。
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ちょっと今回写真には撮らなかったのだが、今立っているこの地点は、左手に広葉樹、右手に杉の林が広がり、その対比が面白い地点となっている。
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その山側の斜面はケヤキ林となっているようだが、そこに立つ看板によれば、その植栽年度は大正2年とのことだ。以前も書いたが、秩父演習林としての創設は大正5年のことらしく、恐らくその正式な創設に先駆けて植林された、秩父演習林の歴史の最初期のものなのだろう。
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そして、この地点を境に、急に路面から放置臭が漂いだす。ここに丸太が置かれていることは、きっとそういうことなんだろう。
そして、その先に見えているあの屋根、あれは確か炭焼き小屋だったはずだが・・・。
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ああっ!小屋が倒壊してる!前回来た時は普通に使われている様子だったんだけど、一体何があったんだろう?そういえば、関東が驚異的な大雪に襲われたのがその次の年の冬だったし、もしかしたらそれが原因なのかも知れないな。
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それにしても、周囲を覆うケヤキ林が見事に色付いて実に美しい。これが青空の下で見られたら本当に最高だっただろうなあ。
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と、その地点でふと足元に骨が転がっているのを見つけた。これは恐らく鹿のものだろうが、こんな位置で不自然にポッキリと折れているということは・・・きっと熊さんの仕業かな?
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なんか、こんな天気の中でこんな山の中を歩いていると、確かにいつ熊さんと鉢合わせしてもおかしくなさそうな・・・。まあ、二人して熊鈴を鳴らしながら歩いているので、よほどのことでも無い限り大丈夫だと思うけど・・・。
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やがて、起点から歩き始めて1時間20分程経っただろうか、クイナ沢橋へと辿り着いた。前回は汗だくになって(それは時期的なこともあったが)ヒーヒー言いながらここまで上って来たが、今回はかなりすんなりと辿り着いた印象だ。この橋を越えればもうすぐに東谷林道の終点となる。
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そしてこの地点から振り返ると、分岐して急勾配で斜面を駆け上がる要倉沢林道が見えている。だけど、今日はそっちには行かないよ(笑)。
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クイナ沢橋の上から谷の下を覗き込む。この季節にしか見られない、堪らなく美しい光景だ。そういえば、前回来た時はあの谷底に釣り人がいたんだよなあ。やはり釣り人最強か。
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Aへ続く。
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