Aはこちら。
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うおおおおお!着いた!着いたぞ!
落ち葉に覆われた急斜面を下り、最後の崖のような踏み跡を辿って、遂に林道大名栗線へと降り立った我々三人。大名栗線は先程白谷沢を上がった時にも交差してきたが、今ここに降り立った時の興奮度合いは先程の比では無いぞ!路上に立った瞬間、思わず「おほほほほぉぉぉ〜〜〜っ!」って変な笑いが出ちゃったよ!何なんだこの面白さは!?
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それもそのはず、たった今下って来た地点を見上げてみるとこんな具合だ。ここには特に道標も立っていないし、普通に見ればまさかこんな所から人が下ってくるとはまず思えないだろうな。こんな訳の分からないところを歩いてくるからこその面白さだよこれは!さっきたまたまここを通過したオフ者乗りも、我々を見て(こいつらこんな所で何やってんだ?)とでも思ったことだろう(笑)。
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そんなわけで、ここからしばらくは大名栗線を辿って行く。先程の白谷沢ルートとの合流地点を越えて、更にその先のルートまで向かう予定だ。
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歩き始めて程なく、先行する2人があるものを見つけた。
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棒ノ嶺への道標だ。こんなところからも登っていけるのか。・・・って、もしかして、さっき下るところを間違えたか(笑)?
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自分でも意外だったが、俺がBAJAで一番最近に大名栗線を全線に渡って走ってから早7年、最後に途中まで訪れてからでも既に5年以上が経っている。個人的には思うところあって、もう長いこと訪れることの無かったこの大名栗線を、今こうして歩いて辿っていることがとても不思議な感覚だ。
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ところどころでは展望も開け、遠くには斜面の中に延びる一筋の道が見える。あれは先程も見えた西名栗線だな。
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ふと目の前に、斜面をコンクリートで固めた地点が見えてきた。
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法面には木の梯子が立て掛けてある・・・って、いきなりまあもさんが登り始めたぞ。
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おおお、結構高いところまで登って行ったぞ!ううむ、どうやら戻ってくる様子も無いのでそのまま梯子を外して、タマチャリンさんと俺は二人で先へと進むことにした。さよならまあもさん!(嘘です。)
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この辺りの区間はアップダウンも少なく、路面も概ねフラットな状態を保っている。道の外には幾重にも重なる山々の稜線が、淡いグラデーションを描き出している。こうして見ると、周囲の景色も含め、やはり大名栗線自体は良い林道なんだよなあ。
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うわ、道幅いっぱいに広がる水溜り出現。歩行者にコレは辛いぜ・・・。
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今ではだいぶ路肩が藪に覆われてしまっているが、以前は凄く見晴らしが良くて、ここに腰掛けてラーメン啜るのが好きだったんだよなあ。
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うーん、実に静かだ。これから冬に向かうこの景色の空気感と相まって、この静けさがとても心地良い。
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それに、取り立てて見所の無いような区間でも、この3人で林道やブログについての他愛のない話を、あーだこーだと話しながら歩いているだけでじゅうぶんに楽しいのだ。なんつー長閑な時間を満喫してるんだ(笑)。
それにしても、今日は不自然なくらい静かだな。いつもの大名栗だったら、もっと引っ切り無しにオフ車の排気音が響いていてもおかしくないと思うんだが・・・。
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と思いながら歩いていると、その先で重機がなにやら作業をしていた。ああ、オフ車を見掛けないのはこの所為か。さっき車道に合流したときに通過したバイクがすぐに引き返して行ったのはこういうことだったんだな。さすがに我々歩行者は問題無く通してもらえたが。
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見たところ、単に荒れた路面の補修工事のようだ。さすがにいきなりこんな地点だけ舗装することは無いだろう。とはいえ、この大名栗線自体はいずれ全線に渡っての舗装化も既に視野には入っているんだろうけど。
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落合へ下るルートから大名栗線へと合流し、45分程車道を辿って、白谷沢ルートとの交差地点に戻って来た。往きは多くの人で賑わっていたこの場所も、午後のこの時間では下りの人がぱらぱらと休憩しているだけだった。
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登山道との交差地点の脇に横たわる、この歩行者注意の看板。BAJAで来ていた頃にいつも目にしていたが、まさか自分がその歩行者になっていまこうしてここを歩いているなんてなあ。
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先程までここで休憩していた人たちも既に立ち去り、誰もいなくなったベンチでのんびりとランチタイム。やっぱり飯にするならこういう静かなほうがいいよねえ。
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休憩を終えて再び歩き出す。しばらく進むと、車道を横切るハイカーの姿が見えた。
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ここで河又へと下る道が交差している。この先はここから再び登山道へと入り、さわらびの湯の近くまで下る予定だ。
そして、この地点の右手にはヤマウの土地がある(ヤマウの土地が何かはタマチャリンさんのブログを参照だ!)。
しかし、そのヤマウの土地を見てみると・・・。
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ああっ、何ということだ!ヤマウの土地が土砂によって埋め戻されている!ここはヤマウの月極契約駐車場だったはずだが、ここに停めていた人たちはみんな立ち退きせざるを得なくなってしまったのか!?(違うと思います。)
まあ、真面目な話、ここはいずれ大名栗線が舗装化されたときに、ここから棒ノ嶺へと登る登山者の為の駐車場として利用されるのだろうとは思っていたが、舗装がこの地点に到達するまでは、土砂置き場にでもしておこうってことなのだろう。さっきのベンチが空いてなかたら、ここまで来て昼飯にするつもりもあったのだが、あの場所で済ませておけて良かったよ・・・。
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それでは引き続き河又へと進んで行こう。道は一旦登りとなり、林道に沿って延びていく。
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ここにはベンチが備え付けてあり休憩が出来るようになっているのだが、そこにこのハイキングコースの案内看板が立っている。こういう看板には往々にして周辺の林道名が書かれていることがあり、念の為良く見てみると・・・。
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お、あった!往きの岩茸石の地点にあった道標でも見た「湯基入(トウギリ)林道」の表記が残っていた。看板の右下には「名栗村」との表記もあり、この看板自体が相当年季の入ったものだということが分かる。こういう物がずっと残されているのって結構な萌えポイントなのだ(笑)。
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そして、このラジウム温泉とは大名栗線の起点脇にある大松閣のことですね。しっぽりと温泉に浸かるおねいさんの姿にまた萌えます・・・。
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ベンチから少し奥まった場所には見晴らし台も造られているのだが、老朽化の為か、手前を柵で囲われ立入禁止となっていた。ここから見る限りかなり見晴らしは良さそうだが、入ったらまず間違いなく大目玉だな・・・。
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休憩もそこそこに歩き出すと、登山道のすぐ下に大名栗線が延びているのが見えたが、路面の様子が先程までとは違っている・・・。あの綺麗に整った灰色、まさか、もうここまで舗装が延びてきたのか!?
そのすぐ先で道は階段を下り、大名栗線と交差する。路面状況が気になって急ぎ足で下って行く。
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車道まで下りてくると、しっかりと地ならしをされた砂利の路面が、もう今すぐにもアスファルトを敷く準備が万全であることを伝えている。もうこんなところまで舗装が進んできていたのか・・・。
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車道を横断して、再び登山道へと入る。足元には丸太階段が組まれているが、例によってその中の土砂は流失し、ただでさえ急勾配の道を一層歩き辛いものにしている。
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再び大名栗線と交差すると、今度は完全なアスファルトの路面となっていた。見たところ、アスファルトを敷いてからまだそれほど時間が経っているようには見えないが・・・。
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200m先で工事中か。ここも本当につい最近舗装化が完了したばかりみたいだ。
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折角なのでその工事中の地点まで歩いてみることにした。少し進むと道の脇には重機が停めてある。どうやら今日は作業はしていないようだ。
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ここが現在の舗装の境目だ。こうやって少しずつ舗装を伸ばし、遠い将来的には全線が舗装になってしまうんだな。
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さあ、ここまで下ってくれば河又まではあと少し、いよいよラストスパートだ。気を抜かずに進もう。
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しかし、いざ道を進みだすと、元々陽の当らない斜面にびっしりと密集した杉によって、周囲はまるで世界が死に絶えたかのようなどんよりとした空気に支配されている。至る所に人の姿はあるのでそれほど不安を感じることも無いが、もしたった一人で歩くとなったらこれは相当嫌な感じだろうなあ。
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足元には至る所に杉の根が露出し、湿ったその根がとても滑りやすいので、足を踏み出すにも注意がいる。そのうえ、道も急勾配で下るので、一歩一歩が膝に掛る負担が半端無い。は、早くここを抜け出したい・・・。
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ここなんて、くぼんだ筋の部分を歩けばいいって思うでしょ?でもね、ところどころ張り出した根がハードルのように溝の上を横切っていて、急斜面のハードルを、転ばないように跨いで越えて行かざるを得ないという何かの罰ゲームかよっていう酷い有様!まあ、ぶっちゃけ右側に見える踏み跡で迂回は出来るんだけどね・・・。
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急斜面の根っ子階段にヤラれながら何とか下ってくると、ようやく斜度も落ち着いてきた。タマチャリンさんによれば、ここまでくればもう本当にあと少しらしい。
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おおっ!眼下に民家の屋根が見えてきた!とうとう出口だぞ!
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ここには大量の勇者の杖が置かれていた。きっとこれは、ここまで下って来た人が置いて行ったものなんだろう。だって、こっち側からこの道を登って行こうなんて人はそうそういないんじゃないかな・・・。
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道は民家の脇を抜けている。こんなところに出てくるとはちょっと意外だったけど、ここに住んでる人は引っ切り無しに人が歩いてきて落ち着かないんじゃないのかな(笑)?
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初めての棒ノ嶺、白沢谷のゴルジュも山頂の絶景も、槙ノ尾山からの鬼下りも、そして何より大名栗線との合流も、みんな楽しかったぞ!特に棒ノ嶺から先の、よく分からない道を歩くっていうのは本当に楽しかった。バイクにしろ歩きにしろ、どこに出るか分からないような道を辿っているときって、何であんなに楽しいんだろうね(笑)?
この棒ノ嶺、今度は緑がまぶしい季節にもまた白沢谷に訪れてみたいものだ。まあその頃は今日以上に人が多そうな気はするけどね。
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だいぶくたびれた身体を引きずって駐車場に戻り、この疲労を癒すためにちょっとアイスでも食べたいなんて言っていたのだが、残念ながら既に売店は閉まっていた。早っ!なので自販機でジュースを買って休憩し、少し話をした後ここで解散となった。いやー、それにしてもよく歩いた!
タマチャリンさん、まあもさん、お疲れ様でした。今日もありがとうございました!また近いうちにどこか歩きにでも行きましょう!
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